海外のニュースを読み漁って、壮大な陰謀論を組み立てる田中 宇氏の国際ニュース解説。「たなかさかい」と読むらしいですが、僕は「たなかう」さんと呼んでいます。どうでもいいですが。

陰謀論好きとしては毎回欠かさずチェック。少なくともアメリカのサブプライムがここまで派手に崩落するのは確かに当たった。他には外れたのもいっぱいあるんで、預言者としてはわりと普通です。ノストラダムスは超えているかもしれません。彼の予想では、まだまだ底抜けにアメリカ経済は墜落することになっていますが、ちょっと雲行きが怪しくなってきましたね。

さて、それはともかく、彼の最新の記事にちょっと気になることが書かれてあります。

「地球温暖化」の誇張策の陰で小さくしか報じられていないが、NASAなどによると、昨年から地球の平均気温は下がっている(この問題については改めて書く)。昨年の冬、タジキスタンも大寒波に見舞われ、パミールの山岳地帯で多くの人々が凍死した。この時、タジクに支援を出した唯一の国はイランだった。

タジキスタンを支援したのがイランだけかどうかはともかく、今年の冬の気候は暖冬と厳冬の地域差がくっきり出ていたような印象は僕も持っています。が、それよりもNASAなどが発表したとされる、地球の平均気温が下がっているということが本当ならどういうことなのか気になったので、ちょいと調べてみました。

ニュースがいつごろ出たのかはっきりしないので、彼が参照したと思わしき記事自体は見つけることが出来ませんでしたが、かわりにいくつか別の有用な記事が見つかりました。

まずはこれ。記事というよりただ単に観測結果を調整したグラフがいくつかあるだけですが。

200520072008
一番上にあるこのグラフの中の右下の画像ですが、2005年と2007年、過去最高の記録、それから2008年1、2月の平均気温がグラフ化されています。んー確かに低下しとる。詳細なPDF版はこちら

ただ、気候自体は数年間温暖と寒冷の緩急をつけながら(*)徐々に上昇して行ったりするようなので、2005,07,08年のデータだけじゃ何もわからないも同然ですが、確かに、彼の言うとおり平均気温が下がっていることだけはわかります。(()僕の住んでるドイツのニュルンベルク東京、そして温暖化の影響が比較的弱い南半球、ニュージーランド・クライストチャーチの年間平均気温の推移。東京のヒートアイランドっぷりが良くわかります。)


Fig0
こちらで見てみても、1年を4つの季節に分けて折れ線グラフを引いてるので見にくいんですが、確かに2007年より落ち気味です。が、この程度の低下はしばしば起こっていることも明らかにわかりますし、97-98年の「猛暑」の後の急激な落下と大差がないこともわかります。ちなみに今年のドイツの冬は、この最悪の97年より積雪が少なかったようです。


Irradiance
このグラフでは、(特に南半球での)気温の急激な上昇と減少が太陽熱の増減に影響を受けていることがわかります。IPCCは、確か太陽熱の高低と温暖化の進行を否定していたはずですが、これを見る限り、確かに一時的な気温の増減にしか影響していないようです。

fig2
さらに、こちらのグラフでは最近の変化がより詳細にわかります。下がっているのは明らかですが、過去のデータからすると、後、数年後に本当に寒冷化しているかどうかがわかるのでしょう。

もう調べるのもめんどくさくなってきたので、今回の気温の低下が、以前と何が違うのかの検証は、田中さんの説明を待つことにします。

ほかには、海水の温度がここ数年「一時的に」下がっている話なんてのが見つかりました。
記事は2006年のものなんですが、まぁ温暖化といえども一時的、局地的に温度が下がることはありうるという、僕たちの日々の経験から得られること、または上のグラフ達が言いたげなこととそれほど変わらない話ですね。当然、コメントを付けている科学者は、温暖化の進行自体を否定してはいません。

他は例の南極の氷が溶けて、まだ多くの部分が溶けてしまう危険に瀕してるというニュースなど、むしろ温暖化が予想以上に早く進んでるかもしれないというものがほとんどでした。

ま、確かに温暖化は、今だ確証を高めるために多くの調査が行われているところで、まだ要因がはっきりとしないくせに、それを一足飛びに人類の排出ガスのせいだとしている面はありますが、田中氏によって改めて書かれる予定の記事はどのようなものになるか楽しみです。


続報

その後、上記のグラフを引用しているNASAの記事に目を通してみたのですが、むしろ今回の気温減少を、「2007年は寒冷期に当たる割には、異常に気温が高かった」としています
以下http://data.giss.nasa.gov/gistemp/2007/より引用。

The unusual warmth in 2007 is noteworthy because it occurs at a time when solar irradiance is at a minimum and the equatorial Pacific Ocean is in the cool phase of its natural El Niño-La Niña cycle.

2007年における温暖現象は、それが太陽熱放射が極小で、太平洋の赤道付近の海温が、エル・ニーニョ/ラ・ニーニャのサイクルの中で低下している段階で起こったという意味で、特筆すべきことである。

むしろ昨年の気温低下は、絶望的な兆候と言っているようにも解釈できます。おそらく温暖サイクルに入る来年か再来年には直近の温暖期の平均気温より0.5度ぐらい上のところで推移するんじゃないでしょうか。

これはますます田中氏の記事の更新が気になってきました。イギリスの策略以上の話を期待したいところです。何せイギリスからこんな予測も出てるんですから。

CO2の増加では温暖化を説明できないという懐疑説をしばしば見ますが、ポイントのCO2が増加し続けているのに気温が下がっている時期があるというのは、上記のような一時的寒冷現象の元が原因ではないということを証明できているのでしょうか?そもそも温暖化の寄与は水蒸気がほとんどで、人類排出分のCO2なんて温暖化に影響を与えていないに等しいなんて説もありますが。この辺のことは暇があったら後日調べてみます。

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別にその後調べた訳じゃないのですが、読んでておもしろかったページがあったので掲載。水蒸気の影響を認めつつ、人類排出CO2の

もうひとつはグリンピースの報告書。ちょっと発表時期が古いのですが、石油メジャーのエクソン・モービルが時代によって、温暖化していない>人類排出ガスは影響ない>温暖化していようがなんだろうが、温暖化対策はアメリカを窮地に陥れるとポイントを変えながらも、一貫してニセ情報をばら撒いたり、温暖化対策を妨害していたことが報告されています。

バランスを取るために温暖化人為説否定説、あるいは未確定ゆえに対策を講じなくてもいいという形にミスリードしている方向を弁護するページも載せたいのですが、まだ、おもしろいのが見つかってないので、それはまた後日。

以前このブログに書いた通り今年のドイツは雪が降らない状態ですが・・・
http://zollamt.blog46.fc2.com/blog-entry-4.html

三月も終わりに近づいて、ようやく降りやがりました。

・・・が、やっぱ降るのが遅すぎだった。山間部ならともかく、ただの丘陵地帯であるこの一体は、もう昼間の気温が常にプラスになる時期のため、4日間ほど毎晩降り積もっては、翌日昼間にはほとんど全部溶けてしまい、また夜になると積もり、また翌日には・・・という煮え切らない・・・、いや冷え切らない毎日。

いや、地元の人たちは「今年は大した雪害がなかった!よかった!」って喜んでいるんですが、僕はつまんない。

しかしね、10月と3月だけまとまった(それでも少なかったけど)積雪があるってのはどうなのよ。
ワニも嘆く今年のドイツの冬

(寂しそうに今年の冬のドイツを見つめるスゥエーデン産ワニ)

以前ここに書いたけど、今年のドイツの冬は山間部以外雪がほとんど降らない異常気象。もちろん気温も例年よりかなり暖かい。

僕が住んでるあたりの、過去50年の積雪量と平均最低・最高気温の統計を見ても、この冬の気温の高さと積雪量の少なさは歴代上位3年に入るようだ。例年、この地域は年に1~2回はマイナス15~25度の極寒が続く日があるんだけど、今年はマイナス7度ぐらいが最低だった。積雪も回数、深さ共に最低。

で、こっちのニュースでも報道されたとおり、ドイツを中心にヨーロッパは昨日まで3日間、最大風速200km/hに達する暴風雨に襲われてた。なんか南ドイツの州、バイエルンではバスが吹き飛ばされたとか言ってるけど、バイエルンでも僕が住んでいるあたりでは洪水も破壊的被害もなく、ただ風が強かっただけのような。しかし、冬の締めに、積雪じゃなくて台風がやってきたのにはビビった(台風じゃないらしいけど)。

かと思えば去年の夏には暑すぎて山が燃えまくってたギリシャのアテネで猛烈に積雪する始末。それだけじゃなく世界のどこかで寒波が襲来したという話は毎日のように聞こえてくる。ドイツ以外のところで。

そういえば、依然ヨーロッパ来たときも、僕がローマを発った翌日にローマは30年ぶりの大雪になったっけ。その日に滞在していた南のナポリはただ寒いだけだった。僕はヨーロッパの冬に嫌われているようだ。

この異常気象っぽく見える現象の数々は、「増え続ける凶悪少年犯罪!」と同じように、良く調べれば普通なのかもしれないけれども、とにかく今年のドイツの冬が異様に暖かかったのは事実。

(たぶん国営の)気象研究所が早々に、今年のドイツの7月は「例年より平均して1.5度気温の高い『超夏』」とか予測してますし、今年は世界中で今まで以上の損害がこの変な気象によって引き起こされそうですね。

既得利益に与る僕たちは、経済成長しながら人類の活動の軌道修正とかいう妄想をはき続けている訳で、もはや環境対策と称した金儲けで温暖化を初めとした僕たち自身の生活環境の破壊を止めるフリをするのが精一杯な訳ですが。

温暖化の話に限っても、人類排出の温室ガスを見事に50%削減しても、2倍の経済成長を遂げれば差し引き0なんですが、みなさま、何十年も継続的に、経済成長を上回る温室ガス削減を可能にする飛び道具はもうお手元にあるのでしょうか?あるとしたらそれはど何星人の技術でしょうか?たぶん金星人あたりでしょうかね。

また、経済成長を続けても、かなりの数の人たちはますます貧しくなっていますね。企業は利益出して何ぼ、企業が欲しがる人材、ビジネスやる人間、資産を運用する人間がいくら稼いでも正当な社会なのですから、ますますお金が一箇所に集まっていくのは当然だし、そこで生活する人たちの多くを無視して、ついでに利益の共同享受者として共犯者にしながら経済発展が進んでいくのは当然ですな。

そうかと思えばインドの自動車会社が作った20万円の車を、「途上国の人たちがこの車に乗り始めれば、環境破壊が一挙に進む」とか、粋な発言をする先進国の方々がいらっしゃるようです。G8サミットの密室で最高級のシャンパン片手に和やかに語られそうなセリフ。
さすがに、車は俺のもの、環境対策はお前のものとまで言っている人は見当たらないけど、インドの貧しい人たちが言うならともかく、もうそれなりにいい車に乗ってる人たちが言うのは反則だろう。

とりあえずこの方達は、同じ会社が売り出そうとしている圧搾空気で動く車に乗り換えていただくしかないですね。見栄でプリウスに乗ってる場合じゃないですよ。
ドイツの暖冬を嘆くワニとキリン

ドイツの暖冬を嘆くワニとキリン

さて、日本では地球温暖化人為説というIPCCの説を米英の陰謀とするのが流行っているそうですが、地球温暖化人為説否定説はどこの陰謀なんでしょうか。

それはいいとして、こちらで僕が今経験している異常気象の話をひとつ。

ニュースを断片的に読んでるだけなんで、間違ってるかもしれませんが、日本では今年、比較的寒い冬が来てるようで。

僕の住んでいる中部バイエルン(ドイツの中では比較的寒い地域)では、日本や北米、東欧での寒波襲来のニュースがまったく遠い異国の話となっています。

普段ならしばしば腰まで積もる雪がマイナス20度の中で大騒ぎのこの地域、昨年10月下旬には観測史上最速の積雪を経験し、気温は早くもマイナス 5度ぐらいまで下がりました。やっぱドイツはヤシの木すら植林されてる南日本とは違うね!と、きゃっきゃきゃっきゃ喜んだのもつかの間、その後今日に至るまでまとまった積雪がないという異常事態が続いています。

気温もマイナス5度からプラス10度という、10月と大して変わらない範囲を延々と上下する毎日。冬は天気の悪い日が続くはずなのに、この一週間は春の訪れを感じさせるような晴れ模様もしばしば。ここは福岡と同じ亜熱帯地方ですか?

スイスでは冬の平均気温が例年より7度も高かったという地域も出たほど、ヨーロッパのこのあたりは去年も異常な暖冬だったわけですが、今年は暖冬どころか冬が来る前に春になるんじゃないだろうか?あるいは5月ぐらいに大寒波が来るのか?8月に雪が降るのか?
今年の夏は一体どうなってしまうのでしょう?

ドイツでゴキブリを見かける日もまもなくだな、こりゃ。